スペインの春の一大イベントと言えば、「セマナ・サンタ」。

スペイン語で「イースター」という意味ですよ。

日本でも「イースター」という言葉を聞くようになったかと思いますが。。。

イースターは、イエス・キリストが十字架にかけられて亡くなった日から3日後に復活したことを祝うキリスト教の祭りです。
日本語では「復活祭」と呼ばれています。

スペインでは「セマナ・サンタ」っていうニャ~
セマナサンタって何?
「セマナサンタ」は、スペイン語でイースター、日本語では聖週間と訳されます。
日本ではなじみの薄いイベントですが、イースターは世界中の多くの地域で行われる、キリスト教の行事です。
特に、キリスト教徒が多いヨーロッパや北米、南米で盛大に祝われます。
スペインのイースター「セマナサンタ」はクリスマスと並ぶ重要な宗教行事であり、スペイン全体が熱狂と感動に包まれます。
特に南のアンダルシア地方のセビージャやマラガでは、一年で最も重要なイベントと言っても過言ではありません!
ちなみに、セビージャとセビリアの違いは、前者がスペイン語での言い方で、後者が日本語読みになりますが、同じ街ですよ。
この記事では、私が実際にスペインで長年体験してきたスペインのセマナ・サンタを、日本人テレワーカーの視点から紹介します!
セマナサンタはどんな行事?
宗教行列(プロセシオン)
セマナサンタの最も特徴的な行事は、プロセシオンと呼ばれる宗教行列です。
各都市や町には多くのエルマンダッドと呼ばれる信徒団体があり、それぞれがパソと呼ばれる山車にキリストや聖母マリアの像を乗せて街を練り歩きます。
パソは豪華絢爛に装飾され、信徒たちは伝統的な衣装を身にまとい、ろうそくや線香を持ちながら行進します。
プロセシオンはゆっくりと行われ、沿道には多くの観客が集まり、行列を見送ります。
ミサや礼拝
セマナサンタ期間中は、キリストの受難と復活をテーマにしたミサや礼拝が各地で行われます。
特に、受難の金曜日と復活祭の日曜日は重要な日で、多くの信徒が教会に集まります。
スペイン・イースターのトリビア12選!
私がスペインで長年経験してきたスペインのイースター「セマナサンタ」でのエピソードをいくつかあげてみようと思います。
毎年なぜか天気が悪い
イースターの日にちは毎年変わります。
今年は4月に行われても、来年は3月の中頃になるということもあります。

そしてどういうわけか、ほぼ毎年天気が悪いです。
私の住んでいるマラガはたいてい毎日天気が良いのですが、なぜかセマナサンタの時期になるといつも天気がかなり悪くなります。
たぶん、今年も天気は悪くなるんじゃないでしょうか~😅
去年のセマナサンタの週は、本当に毎日雨が降っていましたが、ちょうど休み明けの月曜からお日様がてりはじめるという。。。
スペイン人にとっては、とても悲しいセマナサンタとなってしまいました。。。🙈
もう15年も前の話になりますが、スペインの東にあるバレアレス諸島のマジョルカ島にはじめて行ったときちょうどセマナサンタでしたが、人生で一番強風に吹かれたのはあの時ではなかったか、というくらい物凄い風を体験しました。
路上に停まっていいたベスパのスクーターの上に座って猫が、風に飛ばされないよう必死にしがみついているのが印象的でした。

まさにさわろうという距離まで近づいて、猫ちゃんが気がつくのを待っていたのですが、あまりの強風に全く気がつかなかったようです。
やっと気づいて、シャーっと言って、ものすごい勢いで逃げていきました。
相当ビックリさせてしまったようでした。。。🙈
スペイン人はイースターに本気で泣く!

セマナサンタの天気が悪い日、スペイン人は本気で泣きます。
セマナサンタの名物は、独特の衣装を着て大事なマリアさまやキリストの巨大みこし (のようなもの) を大人数で担ぎ、街中を練り歩く聖パレードです。
普段は大切に街の専用倉庫にしまわれているのですが、セマナサンタの週だけ外に出され、大勢の男性陣に担がれて街中にお披露目されます。
そんなに大事にされているマリアさまやキリストの像なので、雨が降ろうものなら倉庫から出せません。
スペインでは、毎年このイベントを心から楽しみにしている人々が大勢います。
マリアさまやキリストの神輿を担いでパレードが行われるかどうかは、当日になっても直前までなかなか決定が下されない、とても重要で慎重に吟味される決め事です。
アプリが作られ、ライブでパレードがどの辺通過中なのか状況が伝えられるほど、みんなが注目する一大事業です。
なので、悪天候でパレードが行われないとなると、あまりの幻滅に大人でも泣く人続出。。。
毎年セマナサンタの時期はかなり変わるのですが、本当に不思議なのが、毎回同じように天気が悪いこと。
去年も直前まで水の制限のため夜中は断水になるほどの水不足だったのですが、イースターに入ったとたん天気が悪くなり、ず~っと一週間ほぼ毎日雨が降っていました。
そして、セマナサンタが終わった翌日からは、なぜかまた晴れた日が続くという。。。とても不思議でたまりません。。。
去年は特に悪かったので、泣いたスペイン人もかなりいたことでしょう。。。
今年は晴れることを祈るばかりです。。。
セマナサンタの時期は大混雑!
数年前にマラガのプロセシオンを見に行きましたが、東京メトロのごとくもの凄い人混みで、見動きできないほどでした。
アイドルを見るファンのような大混雑!といった方が正しいかもしれません。。。
それ以来、マラガの中心街まで見に行くはかなり気合がいります😅
それでも、一見の価値はあると思います。
宗教行列は期間中いくつも行われる
セマナサンタのプロセシオンは、期間中いくつも行われます。
大きな都市から小さな村まで、期間中スペイン各地で毎日いくつものプロセシオンが開催されます。
同じ街や村でも、同時に複数の宗教行列が行われることもあります。
特に大きな都市では、複数のエルマンダッド(信徒団体)がそれぞれ異なるルートや時間帯でプロセシオンを行うことが一般的だそうです。
一番長いセマナサンタの宗教行列は14時間つづく!
宗教行列は長い間、ゆっくりしたペースで行われますが、なんと、スペインのカディスに位置するヘレス・デ・ラ・フロンテーラという街では、13キロの距離を14時間もかけて練り歩くそうです。
2時間半から4時間あるいは8時間続くものまで、いくつものプロセシオンが期間中開催されます。
夜中にもプロセシオンが行われる🙀
セマナサンタの期間中、いくつもの宗教行列が行われることに触れましたが、夜中の12時、あるいは朝の4時くらいから始まるパレードもあります。
夜中に行われるプロセシオンにもかかわらず、多くの人が参加し、大勢の人々が鑑賞します。
鼓笛隊の音楽がいい!
セマナサンタのパレードに欠かせないのが鼓笛隊の存在です。
セマナサンタのプロセシオンは宗教的な行事であり、鼓笛隊の音楽はその雰囲気を高める役割を果たします。
伝統的な行進曲を演奏することが多く、その音楽は行列の進行を促進する役割を果たします。
心にしみる旋律、哀愁に満ちた音色で、セマナサンタのプロセシオンがより一層厳粛なものになります。
小さな村のセマナサンタもおすすめ!
セビリアやマラガで行われるような盛大なパレードを見に行くのもいいですが、小さな村で行われる慎ましいパレードを見てみるのもおススメです。
セマナサンタの一週間はスペイン中どこもプロセシオンが見られるので、見比べられると一番いいですね!
セマナサンタは長期休暇のシーズン
クリスマスとお正月が過ぎてから初めての連休となるので、この時期に1週間~10日間ほどの長期休暇を取って旅行に行く人たちも多いです。
人口大移動となるので、飛行機や電車などの交通機関などの値段も上がり、車も混雑します。
さらに、例外なくホテルやエアビーなどの宿泊施設の料金も高騰します。
スペインのセマナサンタの衣装は、KKKのユニフォームにインスピレーションを与えた?
スペインのセマナサンタの衣装を見てビックリした方もいるでしょう。。。
KKKがスペインのセマナサンタに行われるプロセシオンの衣装からインスピレーションを得て、自分たちの衣装をデザインしたという話は存在するようですが、その真偽は歴史家や研究者によって議論されており、未だに結論が出ていないようです…
ちなみに、今では世界的アーティストとなった、スペインが誇る歌姫「ロザリア」もミュージックビデオでセマナサンタの衣装をまとった若者がスケボーをするシーンを撮っています。
南米のセマナサンタもいい!
スペインでのセマナサンタを紹介してきましたが、南米で体験してみるのもおススメです!
数年前にペルーに旅行に行ったのですが、ちょうどセマナサンタの時期でした。
3週間ほどかけてペルーを周遊したのですが、小さな村に行けばいくほど、こじんまりとして慎ましい、しかし心にしみるようなプロセシオンを見ることができました。
貧しい生活がうかがえる人々が行うプロセシオンの方が、説得力があるというか、納得できるというか。。。うまく説明できませんが。。。感動的でした。
セマナサンタの名物料理が楽しめる!
スペインのSemana Santaにしか味わえない名物料理やお菓子が存在します。
バカラオやトルリハスのような共通の料理もありますが、それぞれの地域にはこの時期ならではのレシピがあります。
セマナサンタにスペインを訪れるなら、この時期にしか味わえない名物をぜひ試してみましょう!
ガルバンソス・コン・エスピナカス: バカラオの代わりに乾燥させたタラを使った、セビリアの伝統的な料理です。ひよこ豆、ほうれん草、パンで作られています。
トルリハス: スペイン全土でSemana Santaの定番デザートです。
牛乳と卵に浸したパンを揚げ、砂糖とシナモンをまぶします。
ペスティニョス: アンダルシア地方の伝統的な揚げ菓子で、花の形をしています。
蜂蜜を塗って仕上げます。
ブニュエロス・デ・ビエント: クリームやカスタードクリームを詰めた、揚げドーナツのような菓子です。スペイン各地で食べられます。
ロスキージャス: マドリッドやその他の地域で人気のドーナツ型の菓子です。
アイシング、クリーム、何もなしなど、様々な種類があります。
2025年のスペインのイースターはいつ?
2025年のスペインのセマナサンタは、以下の日程で行われます。
- Domingo de Ramos (パームサンデー): 4月13日
- Lunes Santo (復活祭の月曜日): 4月14日
- Martes Santo (聖火曜日): 4月15日
- Miércoles Santo (聖水曜日): 4月16日
- Jueves Santo (聖木曜日): 4月17日(一部地域で祝日)
- Viernes Santo (聖金曜日): 4月18日(全国祝日)
- Sábado Santo (聖土曜日): 4月19日
- Domingo de Resurrección (復活祭の日曜日): 4月20日
- Lunes de Pascua (復活祭の月曜日): 4月21日(一部地域で祝日)
なお、イースターは移動祝祭日であり、年によって日付が変わります。
これは、春分後の最初の満月を基準にしているためだそうですよ。
イースターは毎年3月22日〜 4月25日の間で期間が変わるとのことですが、一週間のあいだ、特にスペイン南のアンダルシア地方では盛大に行われます。
スペインのイースター旅行情報
スペインのイースターは、毎年3月~4月頃に開催されます。
旅行計画を立てる際は、以下の点に注意しましょう。
- 宿泊施設は早めに予約する: イースターはスペイン最大の休暇シーズンであり、宿泊施設はすぐに予約で埋まってしまう。
- 交通機関は混雑する: イースター期間中は、交通機関が混雑する。時間に余裕を持って行動する。
- 服装は季節に合わせ: スペインは地域によって気温差が大きい。事前に天気予報を確認する。
セビリアとマラガのイースター:どちらがより重要か、見応えがあるか?
セビージャのセマナサンタはとても有名ですが、マラガ人に言わせると、マラガの方が盛大だと言い張ります😹
セビリアとマラガのイースターは、どちらもスペインで最も重要な宗教祭礼の一つであり、世界中から観光客を呼び込んでいます。
しかし、どちらがより重要なのか、見応えがあるのかは、意見が分かれているようです😅

ぼくは家で寝てるのが一番いい。。。
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